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暑熱ストレス条件下の授乳期母豚に対する、栄養面からの解決策

暑熱ストレス条件下の授乳期母豚に対する、栄養面からの解決策

2020年5月26日、ラレマンドアニマルニュートリションはブラジルのミナス・ジェライス連邦大学教授であるブルーノ シルバ氏を招聘し、ウェブセミナーを開催致しました。世界各地から400名を越えるご参加を頂き、深く感謝申し上げます。

シルバ教授は、「暑熱ストレス条件下の授乳期母豚に対する、栄養面からの解決策」についてご講演下さいました。 講演の内容について、簡単にご紹介いたします。

要約

母豚は暑熱ストレス条件下において、飼料消化に伴う内因性の熱産生を抑えるために、食欲を減退させます。飼料摂取量の減少は、母豚の生産成績および繁殖成績を低下させるため、経済損失につながります。現代の豚は高い増体率と産肉性、繁殖能力といった遺伝的形質をもつため、気候の影響を受けやすくなっています。この生産能力を最大活用するためには、施設や管理の最適化を考え直すことがますます大切になってきています。

近年研究者らは、暑熱ストレスの負の影響を緩和する方法を開発してきました。しかし効果と経済性を両立できる方法は限られています。多くの小規模生産者にとって、飼料内容の変更を含めた栄養的な取り組みは、実行しやすい対策となります。

栄養的な取り組みによって、飼料摂取量や腸管の健康、授乳効率を向上させることが出来ると、暑熱ストレスによる母豚への負の影響が効果的に軽減できます。これによって子豚の生時活力の向上や、生存率、その他の成績が向上し、結果として離乳時の子豚の利益につながります。

 

有効な母豚への栄養的な取り組みには、次のような例が挙げられます。

・飼料中のたんぱく質含量を減らす

・飼料中のエネルギー密度を上げる

・着香料のような飼料摂取量を増加させる、飼料添加物を使用する

・プロバイオティクスのような消化効率を向上させる機能性飼料を使用する

本講演の録画ビデオは、こちらのリンクより見ることが出来ます。

https://www.youtube.com/watch?v=8qgXs8TTcPo

投稿日 Jun 4, 2020 | 最終更新日 Jul 6, 2023

アルコセルメロフィード養豚