ラレマンドバイオテック株式会社 / Lallemand Animal Nutrition
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日頃より弊社製品をご愛顧頂いている皆様にご連絡いたします。ラレマンド社では現在、製品製造を継続するために最大限の努力を尽くしております。製造施設では緊急時の対応計画を実施し、今日まで、従業員の健康を守るための厳しい安全対策の下で生産を続けております。今後も状況に変更があり次第、皆様には適切に情報をお伝えいたします。状況につき、ご理解いただけますと幸いになります。

最新情報

2020年
10月28日

離乳期子豚のディスバイオシス (腸内細菌構成のバランスの乱れ)の解決に向けて

2020年
10月28日

ラレマンドアニマルニュートリションは、子豚結腸を模した機器である「PigutIVM」を共同開発しました。「PigutIVM」は、離乳子豚の腸内マイクロバイオータ(細菌叢)の研究と新たな飼料添加物の開発を目的に設計された、生体外モデルです。この開発は、実験動物の使用を減らすための欧州連合の指導要綱(2010年)に沿って行われました。


■ 世界初の子豚結腸モデル
今まで豚の腸管内環境を模した機器はわずかしかなく、特に子豚の腸管を再現したものは存在していませんでした。
一方で、生産サイクルにおいて子豚の生後最初の数週間は非常に重要です。そのため、生体外モデルには高い関心が寄せられています。「PigutIVM」は微生物発酵によって嫌気性を維持し、子豚の結腸を再現する世界初の実験モデルです(右写真:写真提供INRA)。

 

■ 生菌酵母の働き
「PigutIVM」を初めて用いた研究では、抗生剤とプロバイオティクス酵母の添加が、子豚の結腸内マイクロバイオータに及ぼす影響が分析されました(Fleury et al., 2017)。
興味深いことにこの研究では、生きた酵母(サッカロマイセス セルビシエ 変種 ブラディアイ CNCM I-1079)の添加による、大腸菌(E. coli)数の減少が確認されました。これは、以前より生体内で確認されている結果を裏付けるものとなりました。
同じ研究パートナーと共に取り組んでいる新しいプロジェクトでは、この結腸再現モデルの向上や様々なディスバイオシス(細菌構成のバランスの乱れ)の状況の理解、そしてディスバイオシスへの新しい対策について研究を進めています。

 

■ 抗生剤に代わる離乳子豚へのアプローチ
ラレマンドアニマルニュートリションは3つの研究団体とともに、離乳後子豚のディスバイオシスに関する詳細なレビューを発表しました(Gresse et al., 2017)。レビューでは、マイクロバイオータのバランスを回復させ、離乳の移行期の良好な管理を可能にするとされる、抗生剤の代替品の効果を検討しています。
このレビューでの結論の一つとして、「プロバイオティクスは最も期待される抗生剤の代替品で、養豚産業において、離乳後の子豚のディスバイオシスや腸管感染症への安全な対策の代表となりうる」、と述べられています。
プロバイオティクスの基礎的な作用機序は、完全には解明されていません。しかしプロバイオティクスは、病原菌の増殖と腸粘膜への定着を抑制するとともに、免疫系を刺激し、マイクロバイオータの構成と活動を調整することによって、離乳子豚への感染防御を促すと考えられています。

 

■ ラレマンド社の担当者からのメッセージ

ラレマンドアニマルニュートリション研究長
マシュー カステックス博士

「子豚の腸内微生物に関して、このような最新研究に携わることをとても誇りに思います。反芻動物においては、既に数十年に渡って第一胃のマイクロバイオータの解析が注目されており、in vitroでの発酵槽やカニューレ牛などの研究モデルが普及しています。しかしラレマンド社が10年ほど前に豚の微生物の研究を始めた際には、その知見は少なく過小評価されていました。」

 

ラレマンドアニマルニュートリション研究マネジャー
フレデリック チャウチェイラス-デュランド博士

「私たちは反芻動物の微生物研究で既に得ていた技術を糧とし、子豚と母豚の消化管内微生物の研究開発に取り組みました。PigutIVMは、プロバイオティクスや抗生物質の作用機序の知見を深めるための新しい研究機器です。しかしそれだけでなく、抗生物質の削減のカギとなる解決策を探究することにも 役立つでしょう。」

 

この「PigletBiotaプロジェクト」についての詳細は、過去記事にてご紹介しています。https://lallemandanimalnutrition.com/ja/japan/newspost/pigletbiota/

 

参考文献

  1. Fleury MA, Le Goff O, Denis S, Chaucheyras-Durand F, Jouy E, Kempf I, Alric M, Blanquet-Diot S. Development and validation of a new dynamic in vitro model of the piglet colon (PigutIVM): application to the study of probiotics Appl Microbiol Biotechnol. 2017 Mar;101(6):2533-2547
  2. Gresse R, Chaucheyras-Durand F, Fleury MA, Van de Wiele T, Forano E, Blanquet-Diot S. Gut Microbiota Dysbiosis in Postweaning Piglets: Understanding the Keys to Health. Trends Microbiol. 2017 Jun 8. pii: S0966-842X(17)30118-X. doi: 10.1016/j.tim.2017.05.004

共同開発チーム

  • Clermont-Ferrand University, INRA:微生物学-腸管健康に関するフランス国立農学研究所(INRA)-クレルモンフェラン大学混成研究室
  • Institut de l’Elevage:フランス家畜改良協会
  • Ghent University:ゲント大学
  • Lallemand Animal Nutrition:ラレマンドアニマルニュートリション